この記事の内容
制作した導入事例は、Webサイトに掲載するほか、商談前の案内、比較検討の補足、社内説明の資料にも使えます。ただ、営業へURLを共有するだけでは、どの顧客に送ればよいかが分からないままになりがちです。
相手がいま確かめたいことに合う事例を選び、読む理由を一言添える。同じ記事でも、使う場面に合わせて届け方を変えます。
- 商談の疑問
比較条件、定着、導入の負担
- 事例を選ぶ
同じ課題や条件の経験を探す
- 資料を届ける
参考になる箇所を一言添える
商談の段階と、顧客の疑問を合わせる
商談前
- 相手が知りたいこと
- 自社と似た課題に対応できるか
- 使う事例・見せる箇所
- 業種や業務が近い事例の、導入前の課題
比較検討中
- 相手が知りたいこと
- 何を基準に選べばよいか
- 使う事例・見せる箇所
- 比較した条件、試用、選定の決め手
社内説明・稟議
- 相手が知りたいこと
- 現場で使えるか、導入の負担はどの程度か
- 使う事例・見せる箇所
- 移行、運用、社内調整の工夫
導入後の相談
- 相手が知りたいこと
- さらにどんな使い方ができるか
- 使う事例・見せる箇所
- 利用範囲を広げた経緯や定着の工夫
同業種というだけで送るより、悩んでいる仕事が近いかを見ます。業種が違っても、拠点ごとの情報共有や、少人数での運用など、条件が共通していれば参考になる場合があります。その共通点を営業側から伝えます。
メールには、送る理由を添える
「事例をお送りします」だけでは、相手は記事を開くまで自分に関係があるか分かりません。商談で話した疑問と、読んでほしい部分を短く添えます。
商談後の紹介文例
本日ご相談いただいた、業務への影響を抑えながらクラウドへ移行する方法について、参考になる事例をご紹介します。
検証環境で動作を確認し、利用部門と切り替え時間を調整した経緯が掲載されています。「移行前の準備」の箇所を、貴社での作業日程を考える際にご参照ください。
導入事例:〇〇(URL)
架空のクラウド移行事例を紹介する文例です。実際に送る際は、記事に書かれた内容と相手の相談に合わせます。システム構成や停止できる時間が違う場合も、その違いを踏まえて参考になる箇所を伝えます。
一つの記事を、提案資料の一ページへ展開する
Web記事をそのまま小さく貼り込むと、商談では文字を読めません。一ページにする際は、今回の提案と関係する情報を選びます。
営業用要約の構成例 / 架空の事例
動作検証と部門調整を経て、クラウドへ移行
- 対象
- 社内サーバーの更新を控えた、部品メーカーの情報システム部門
- 課題
- 少人数でハードウェアの保守を担っており、更新後の運用体制にも不安があった
- 選定理由
- 既存アプリケーションの動作を検証でき、移行後の保守範囲も確認できた
- 導入の工夫
- 検証環境で動作とバックアップからの復旧を確認し、利用部門と切り替え時間を調整した
- 変化
- 移行したサーバーのハードウェア保守を社内で担う必要がなくなった。アプリケーションの管理は引き続き社内で担当している
要約しても、効果の対象範囲や条件は残します。コメントを抜き出して意味が強くなっていないか、別資料への掲載が認められているかを確認します。詳しい記事を読めるURLやQRコードも添えられます。
営業が探せる、事例の一覧を用意する
営業が必要な事例を探すとき、制作日順だけの一覧では見つけにくい場合があります。業種、規模、課題、導入製品、使える場面の項目を付けます。
| 一覧の項目 | 記入する内容 |
|---|---|
| 顧客・業種 | 記事の対象企業と主な業種 |
| 課題 | 少人数運用、拠点間共有、既存環境との連携など |
| 商談での使いどころ | 定着への不安、比較条件、社内説明など |
| 用意している形式 | Web記事、PDF、一ページ要約 |
| 最終確認日 | 製品や掲載情報を見直した日 |
まずは共有表に、記事と「どんな相談に使えるか」を記入する方法でも始められます。営業が普段使う言葉を項目や説明に取り入れると、制作に関わっていない担当者も探しやすくなります。
セミナー・メール・事例集へ広げる
セミナー後なら、その回で扱った課題に近い事例を紹介します。メールでも、すべての相手に最新記事を一斉に送る方法だけでなく、関心に合う事例を選ぶ方法を考えます。
同じ課題について複数の事例があるなら、事例集として比較できる形にまとめられます。一方、広告やLPにコメントやロゴを転用する場合は、記事掲載とは別に利用範囲を確かめます。
使った後に、何が役立ったかを聞く
「送ったか」だけでなく、どんな質問が返ってきたか、説明が進んだ箇所、まだ足りなかった情報を営業に聞きます。閲覧が多い記事と、商談で選ばれる記事が同じとは限りません。
活用の記録から、「運用担当者の話が足りない」「移行の説明を補いたい」など、次に作る事例のテーマも見えてきます。数字と営業の声を組み合わせる方法は、導入事例の効果測定で解説しています。
文・編集:株式会社アークタンジェント
IT・BtoBの導入事例、取材記事、営業資料、ホワイトペーパーなどを企画・制作しています。
関連する解説・資料(ビズログ)
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