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導入事例インタビューの質問例

課題・選定理由・変化を具体的に聞く

この記事の内容
  1. 導入前の課題を聞く
  2. 比較した条件と、選定の決め手を聞く
  3. 導入と定着の工夫を聞く
  4. 導入後の変化と、成果の条件を聞く
  5. 振り返って気づいた価値を聞く
  6. IT商材では、仕組みと役割を照合する
  7. オンライン取材で確認しておくこと

導入事例の質問案には、導入前の課題、比較検討、選定理由、導入後の変化を入れます。ただ、項目がそろっていても、それぞれに短い答えが返るだけでは、原稿に必要な具体性が足りないことがあります。

「便利になった」「使いやすい」という回答には、どの仕事がどう変わったのかを尋ねます。以下の質問例から、今回の取材に合うものを選び、回答に応じて話を掘り下げてください。

評価の言葉から、実際の経験を聞く
  1. 最初の回答

    「便利になった」「使いやすい」

  2. 追加の質問

    誰が、どの場面で、どう変わったか

  3. 事実の確認

    対象、時期、条件、公開の可否

導入前の課題を聞く

最初に、担当業務と導入前の進め方を聞きます。聞き手が製品を知っていても、顧客の仕事を同じように理解しているとは限りません。

最初の質問 答えが抽象的なときの追加質問
導入前は、その業務をどのように進めていましたか 誰が、どんな情報を使い、次に誰へ渡していましたか
特に負担を感じていたのは、どんな場面ですか 直近の具体的な場面を一つ教えていただけますか
見直しを始めたきっかけは何でしたか それ以前にも課題はありましたか。なぜ今回動いたのでしょうか
そのまま続けるのが難しかった理由は何ですか 件数、組織、拠点など、条件が変わった部分はありますか

「課題は特になかった」という場合も、無理に困りごとを作りません。更新期限、事業拡大、既存機器の老朽化など、導入のきっかけを聞くと背景が分かることがあります。

比較した条件と、選定の決め手を聞く

製品の長所を確認するだけでは、なぜその顧客に合っていたかが見えてきません。検討の途中で優先順位が変わったかも尋ねます。

最初の質問 もう少し聞きたいこと
検討時に重視した条件を教えてください その条件が必要だった業務上の理由
どのように使い勝手や適合性を確かめましたか 試用した人、試した仕事、判断の基準
最後に決め手になったのは何ですか 複数の評価点の中で、特に重かったもの
導入前に不安だった点はありましたか 誰が何を確認し、不安がどう変わったか

例えば「サポートを評価した」と聞いたら、「何を相談した際の、どんな対応が印象に残っていますか」と続けます。他社名が公開できなくても、比較した条件や判断の過程は話せる場合があります。

導入と定着の工夫を聞く

契約から効果が出るまでには、設定、移行、説明、試行などの工程があります。読者が導入後を想像するためにも、この間の話を省略しないようにします。

  • どの部門や業務から使い始めましたか。その理由は何ですか。
  • 導入前に準備しておいてよかったことはありますか。
  • 使い始めてから、設定や運用を変えた箇所はありますか。
  • 現場で迷いやすかった点に、どう対応しましたか。
  • 別の部門へ広げる際に、そのまま使えたことと変えたことは何ですか。

苦労があったと決めつけず、順調だった場合も含めて経緯を聞きます。担当者が準備していたことや、途中で判断したことが、同じ仕事を担う読者の参考になります。

導入後の変化と、成果の条件を聞く

成果は最初の課題に戻って聞くと、話がつながります。「先ほど、承認者を探すのに手間がかかっていたと伺いました。その確認は今、どうなっていますか」といった聞き方です。

数値が出たら、そのまま見出しに使わず、次を確かめます。

  • 何を測った数値か。担当者個人、部門、全社のどれか。
  • いつといつを、どのような方法で比較したか。
  • 案件数や人員など、比較条件に違いはないか。
  • 製品導入以外にも、同時に変えた取り組みがあるか。
  • その数値を記事で公開できるか。誰が確認するか。

数字を出せない場合には、「以前は必要で、今はしなくてよくなった作業はありますか」「判断や相談の仕方は変わりましたか」と尋ねます。詳しい例は、成果の数字を出せない導入事例で扱っています。

振り返って気づいた価値を聞く

取材の最後には、「今振り返ると、当初想定していなかった変化はありますか」と聞く余地を残します。導入時の目標を達成したかだけでは見えない、仕事や判断の変化が出てくることがあります。

そこで出た話が、最初に考えていたテーマから外れていても、すぐに元の質問へ戻す必要はありません。「そう感じたのは、どんなときですか」「当初の目的と比べて、今は何を一番評価していますか」と尋ね、その変化が本人にとって持つ意味を聞きます。

記事の主題にするかは、その発言だけで決めず、背景となる出来事と読者の疑問を照らして考えます。当初の目的よりも、使い続ける中で気づいた価値を軸にした方が、選ばれている理由を伝えられる場合もあります。

印象に残る言葉が出たら、そう感じた出来事まで聞いておきます。発言とその背景がそろうと、原稿でも本人の実感を伝えやすくなります。

IT商材では、仕組みと役割を照合する

技術的な説明は、用語だけを聞き取っても誤解することがあります。既存システムと新製品の役割、どの情報がどこへ渡るか、人が判断する部分と自動処理する部分を確認します。

クラウド移行

具体的に確かめたいこと
社内に残したシステムは何か。連携や切り替えをどう検証し、移行後の保守を誰が担っているか

セキュリティ運用

具体的に確かめたいこと
通知を受けてから誰が何を確認するか。社内で判断する範囲と、外部へ相談する範囲はどこか

生成AIの業務利用

具体的に確かめたいこと
出力を誰が確認し、採用・修正・差し戻しをどう判断するか。導入後に増えた確認作業はあるか

図を使うなら、その場で簡単な流れを示して認識を合わせられます。ただし、正式な構成図や画面には公開できない情報もあります。図にしてよい範囲を確かめ、後で技術担当者に内容を確認してもらいます。

略語や仕組みに不明点があれば、その場で聞き返します。「読者向けに確認させてください」と伝え、どの程度まで説明するかも合わせておきます。

オンライン取材で確認しておくこと

オンラインでは、誰が発言したか、音声が途切れていないかを確認しながら進めます。複数名がいる場合は、指名して話を聞き、録音の利用についても事前に了承を得ます。写真は取材とは別に、支給や撮影を手配します。

聞き取れなかった発言や、持ち帰って確認する数値は、その場でメモを共有します。誰がいつまでに回答するかを合わせておくと、推測で原稿を補わずに済みます。

文・編集:株式会社アークタンジェント

IT・BtoBの導入事例、取材記事、営業資料、ホワイトペーパーなどを企画・制作しています。

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